賃貸借契約の管理 (全15問中5問目)

No.5

賃料の増減額請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
令和2年試験 問35
  1. 普通建物賃貸借契約の約定に「賃料の増減は協議による」との記載があった場合、協議を経なければ、貸主は借主に対し、借地借家法上の賃料増額請求をすることはできない。
  2. 貸主が賃料の増額を請求し借主がこれを拒んだが、貸主の請求を認めた裁判が確定した場合、借主が賃料の不足額を支払うにあたり、特約がないときは、年1割の割合による支払期後の利息を付加しなければならない。
  3. 定期建物賃貸借契約の締結にあたり、「契約期間中に如何なる理由が生じても賃料の減額はできないものとする」といった特約は無効である。
  4. 借主が賃料の減額を請求し貸主がこれを拒んだが、借主の請求を認めた裁判が確定した場合、貸主が受け取った賃料の過払額を返還するにあたり、民法の定める法定利率による利息を付加しなければならない。

正解 2

解説

  1. 誤り。賃料改定は協議により行うという条項があったとしても、協議を経ずに賃料増減を請求することは可能です(最判昭56.4.20)。
  2. [正しい]。借主が貸主からの賃料増額請求を拒み、借主が相当と認める額の賃料を支払っていた状況で、裁判により賃料増額が確定した場合、借主が不足額を支払う際に年1割の割合による支払期後の利息を付加する必要があります(借地借家法32条2項)。
  3. 誤り。定期建物賃貸借の場合は不増額特約、不減額特約のいずれも有効です(借地借家法38条7項)。一方、普通建物賃貸借の場合、借主に不利となる不減額特約は無効となります。
  4. 誤り。貸主が借主からの賃料減額請求を拒んだ場合、貸主が相当と認める額の賃料の支払いを請求することができます。このとき、裁判により賃料減額が確定した場合、貸主が受け取った過払い額を返還する必要がありますが、年1割の割合による利息を付加しなければなりません(借地借家法32条3項)。
    なお、貸主が裁判での確定額よりも低い賃料を相当と認める額として支払っていた場合には、借主は貸主に対して確定額との差額に法定利率の利息を付加して返還することになります。
したがって正しい記述は[2]です。