貸主・借主の権利義務 (全9問中6問目)

No.6

借主の義務と責任に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
平成28年試験 問19
  1. 賃貸不動産につき修繕を要するときは、借主は、遅滞なくその旨を貸主に通知しなければならない。
  2. 賃貸不動産が転借人の過失により損傷した場合、借主は、転貸について貸主の承諾を得ていたとしても、貸主に対し、債務不履行に基づく損害賠償責任を負う。
  3. 借主は、失火により賃貸不動産を損傷したとしても、失火につき重過失がない限り、貸主に対し、債務不履行に基づく損害賠償責任を負わない。
  4. ペット飼育の禁止が賃貸借契約で定められていない場合でも、通常許容される範囲を超えたペットの飼育があった場合には、賃貸借契約の解除が認められる。

正解 3

解説

  1. 適切。賃貸不動産が修繕を要するときには、借主は、貸主がすでにこれを知っている場合を除き、遅滞なくこれを貸主に通知しなければなりません。
  2. 適切。借主の履行補助者(転借人)による保管義務違反は借主の債務不履行になります。
  3. [不適切]。失火により賃貸不動産を滅失させた場合、保管義務違反による債務不履行になります。なお、失火法では、失火により周囲を類焼させた場合、失火につき重過失がない場合には周囲に対する損害賠償を免れますが、賃貸借契約上の借主の責任は免れないので、混同しないようにしてください。
  4. 適切。ペット飼育禁止特約がない物件であっても、ペットの飼育が居住に付随して通常許容される範囲を明らかに逸脱して、契約当事者間の信頼関係を破壊する程度に至ったと認められる場合には、賃貸借契約における用法違反になるとして、解除が認められます。
したがって不適切な記述は[3]です。