建物の基礎知識と維持管理(全25問中12問目)

No.12

屋上と外壁の管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
令和3年試験 問16
  1. 陸屋根では、土砂や落ち葉、ゴミ等が排水口をふさいでしまうと、屋上に雨水が溜まり、防水の性能に影響を与え、漏水の原因にもなる。
  2. 傾斜屋根(カラーベスト等)は、夏の温度上昇、冬の温度低下の繰り返しにより、素地自体の変形やゆがみ等を起こすことがあるが、雨漏れの要因とはならない。
  3. コンクリート打ち放しの外壁は、鉄筋発錆に伴う爆裂を点検する必要はない。
  4. タイル張り外壁の定期調査方法で、接着剤張り工法以外は、劣化等によりタイルが剥離するおそれがあるので、原則竣工後10年ごとに全面打診等の調査を行わなければならない。

正解 1

解説

  1. [正しい]。陸屋根は傾斜のないフラット形状の屋根です。土砂や落ち葉、ゴミ等が排水口をふさいでしまうと、屋上に雨水が溜まり、防水の性能に影響を与え、漏水の原因にもなることがあります。
  2. 誤り。傾斜屋根(カラーベスト等)は、夏の温度上昇、冬の温度低下の繰り返しにより、素地自体の変形やゆがみ等が発生することがあり、割れや雨漏りの原因となることがあります。
  3. 誤り。錆は鉄に酸素が結合したものなので、酸素の分だけ鉄筋の体積が増すことになります。この体積増加が進むとコンクリートが内部から爆裂する危険性があります。したがって、コンクリート打ち放しの外壁は、鉄筋発錆に伴う爆裂を点検し、必要に応じて改修を行う必要があります。
  4. 誤り。タイル張り外壁には、接着剤張り、モルタル張り、PC先付け工法、乾式工法がありますが、乾式工法については全面打診による調査はできず目視での確認となります。
したがって正しい記述は[1]です。