貸主・借主の権利義務(全12問中3問目)
No.3
建物賃貸借契約における必要費償還請求権、有益費償還請求権及び造作買取請求権に関する次の記述のうち、適切なものの組合せはどれか。- 賃貸物件に係る必要費償還請求権を排除する旨の特約は有効である。
- 借主が賃貸物件の雨漏りを修繕する費用を負担し、貸主に請求したにもかかわらず、貸主が支払わない場合、借主は賃貸借契約終了後も貸主が支払をするまで建物の明渡しを拒むことができ、明渡しまでの賃料相当損害金を負担する必要もない。
- 借主が賃貸物件の汲取式トイレを水洗化し、その後賃貸借契約が終了した場合、借主は有益費償還請求権として、水洗化に要した費用と水洗化による賃貸物件の価値増加額のいずれか一方を選択して、貸主に請求することができる。
- 借主が賃貸物件に空調設備を設置し、賃貸借契約終了時に造作買取請求権を行使した場合、貸主が造作の代金を支払わないときであっても、借主は賃貸物件の明渡しを拒むことができない。
令和3年試験 問25
- ア、イ
- イ、ウ
- ウ、エ
- ア、エ
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正解 4
分野
科目:C - 賃貸借に係る法令細目:2 - 貸主・借主の権利義務
解説
- 適切。必要費償還請求権、有益費償還請求権、造作買取請求権はいずれも任意規定ですので、特約により排除することができます。
- 不適切。建物について債権を持っている借主は、留置権を行使することにより弁済を受けるまで建物の明渡しを拒むことはできますが、明渡しまでの賃料相当損害金は負担する必要があります。
- 不適切。水洗化に要した費用と水洗化による賃貸物件の価値増加額のいずれか一方を選択して支払うのは貸主です。借主が選択するのではありません。
- 適切。造作買取請求権は建物の造作についての債権ですから、貸主が造作の代金を支払わないときであっても、借主は建物を留置することはできません。つまり、賃貸物件の明渡しを拒むことはできません。
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