賃貸借の終了 (全10問中7問目)

No.7

賃貸借契約の解除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
平成29年試験 問18
  1. 賃貸借契約において、ペットの飼育について何らの定めがない場合でも、契約当事者間の信頼関係を破壊する程度に至ったと認められるようなペットの飼育があったときは、貸主からの賃貸借契約の解除が認められる。
  2. 債務不履行を理由に賃貸借契約を解除する方法として、催告と同時に「期間内に支払がない場合には、この催告をもって賃貸借契約を解除することとします。」と記載して解除の意思表示を行うことは、解除に条件を付するものであるため、無効である。
  3. 個人の借主が、同居している子に対して賃貸物件を貸主の承諾を得ることなく転貸した場合、貸主は無断転貸を理由として賃貸借契約を解除することができる。
  4. 賃貸借契約において無催告解除について何らの定めもない場合、借主が長期にわたり賃料を滞納し、信頼関係を著しく破壊していると認められるときであっても、貸主は賃貸借契約を無催告で解除することができない。

正解 1

解説

  1. [適切]。契約当事者間の信頼関係を破壊する程度に至ったと認められるようなペットの飼育があった場合は、用法義務違反を根拠として賃貸借契約の解除も可能となります。
  2. 不適切。本肢の催告は、期間内に支払がなかったことを条件として契約解除の効力が生じる停止条件付き契約解除に該当します。
    契約の解除は当事者の一方の意思表示のみによって効力を生じる単独行為であり、単独行為に条件を付すことはできないのが原則ですが、条件の内容が相手方に不利とならない場合には、条件の付与が可能であるとされています(民法134条)。本肢は特段借主に不利な条件ではないのでこのような催告も有効となります。
  3. 不適切。同居している子(親族)に対する転貸については、無断転貸をしたとしても背信的行為とまでは言えないため、賃貸借契約を解除することはできないとされています。
  4. 不適切。借主が長期にわたり賃料を滞納し、信頼関係を著しく破壊していると認められる場合は、債務不履行に加え、信頼関係の破綻となっているため、無催告で解除ができます。
したがって適切な記述は[1]です。