建物の基礎知識と維持管理(全30問中12問目)

No.12

外壁の劣化に伴って現れる現象に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
  1. タイル外壁やモルタル外壁等に多く発生する現象は、外壁を直接目視することによって確認するほか、外壁周辺におけるタイルなどの落下物の有無によって確認できることがある。
  2. 外壁面の塗膜及びシーリング材の劣化により表面が粉末状になる現象は、手で外壁などの塗装表面を擦ると白く粉が付着することによって確認できる。
  3. モルタルやコンクリート中に含まれる石灰分が水に溶けて外壁表面に流れ出し、白く結晶化する現象は、内部に雨水等が浸入することにより発生し、目視によって確認することができる。
令和4年試験 問17
  1. なし
  2. 1つ
  3. 2つ
  4. 3つ

正解 4

解説

  1. 正しい。タイル外壁やモルタル外壁の劣化は、目視で確認するほか、外壁の近辺にタイルなどが剥落しているかの確認、住民に対して落ちたことがあるかなどのヒアリングをすることによっても確認できることがあります。
  2. 正しい。外壁部材の塗装面が長期にわたり紫外線を浴びると、塗膜成分が分解されチョーキングという白い粉が外壁の表面に付着するようになります(白亜化)。これが起こると外壁の劣化が始まっているサインとなります。白亜化が生じているかどうかは、外壁の表面を手で触ることによって確認することができます。
  3. 正しい。外壁面の浮きやひび割れから雨水が侵入することにより、モルタルやコンクリート中のセメントの石灰等が水に溶けだし、空気中の炭酸ガスと化合して白く結晶化すると、部材の表面が白色化してきます(白華現象)。白華現象が生じているかどうかは、表面や目地部などを目視することによって確認することができます。
したがって正しいものは「3つ」です。