建物の基礎知識と維持管理(全30問中15問目)

No.15

修繕履歴情報に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
令和3年試験 問14
  1. 建物の履歴情報の利用によっては、建物の維持保全にかかる費用の無駄を省くことはできない。
  2. 賃貸借契約締結等の判断材料となり得る履歴情報が、賃貸借の意思決定時に適切に提供されることにより、入居後のトラブル防止にもつながる。
  3. 正確な履歴情報を利用することにより、災害が発生した際の復旧に迅速かつ適切な対応をとることが可能となる。
  4. 建物の履歴情報は、建物の所有者に帰属するものであるが、所有者から管理委託を受けている者が、必要に応じて利用に供することが考えられる。

正解 1

解説

  1. [不適切]。賃貸住宅の修繕は長期にわたるので、計画的に修繕を進めるためにも建物の修繕履歴情報を記録することが必要です。建物の修繕履歴情報を活用することで必要十分な維持修繕計画の立案ができるので、建物の維持保全にかかる費用の無駄を省くことに役立ちます。
  2. 適切。賃貸借契約の締結時等に履歴情報を賃借人となる人に提供することで、賃貸借契約の透明性が高まり、入居後のトラブル防止にもつながります。
  3. 適切。正確な履歴情報を利用することにより、災害が発生した際の復旧に迅速かつ適切な対応をとることが可能となります。
  4. 適切。建物の履歴情報は建物の所有者に帰属しますが、蓄積と実効性を確保するためには管理業者が保管することもあります。必要に応じて管理業者が利用することで効率的な賃貸管理に役立てることができます。
したがって不適切な記述は[1]です。