設備の基礎知識と維持管理(全24問中11問目)

No.11

給水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
令和元年試験 問30
  1. 水道直結方式の直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ上水を増圧給水ポンプで各住戸へ直接給水する方式であるため、定期的なポンプの検査が必要である。
  2. 逆サイホン作用により、一度吐水した水や飲料水以外の水が飲料水配管へ逆流することがある。
  3. 合成樹脂管を採用する場合には、温度変化に伴う伸縮に配慮する必要がない。
  4. 高置水槽方式は、受水槽と高置水槽を利用するため、水道本管の断水時や、停電時でも一定の時間なら給水することが可能である。

正解 3

解説

  1. 適切。水道直結方式の直結増圧方式は、増圧給水ポンプで各階の住戸へ給水する方式で、ポンプが随時稼働するため定期的な検査が必要になります。
  2. 適切。給水管内が負圧になることにより、吐水された水が給水管に吸い込まれる現象が起こり、使用した水等が逆流し汚染される恐れがあります(逆サイホン作用)。
  3. [不適切]。塩化ビニル管等の合成樹脂管は、耐食性・耐薬品性に優れていて軽量で施工性にも優れる一方で、鋼管に比べると強靭性・耐衝撃性・耐火性には劣るため、温度変化に伴う伸縮にも配慮する必要があります。
  4. 適切。水道本管の断水時は受水槽や高置水槽からの給水が、停電時はポンプが稼働しないため高置水槽からの重力による各戸への給水も可能です。
したがって不適切な記述は[3]です。