企画提案(全9問中3問目)

No.3

個人の賃貸不動産経営に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
平成30年試験 問35
  1. 所得金額の計算上、購入代金が10万円未満の少額の減価償却資産については、全額をその業務の用に供した年分の必要経費とする。
  2. 不動産所得の損失額のうち賃貸建物を取得するための借入金利息がある場合であっても、その損失を他の所得と損益通算することはできない。
  3. 印紙税は、業務上の契約書等や領収書に貼付した場合でも、所得計算上の必要経費にならない。
  4. 不動産所得がある場合には、賃貸物件の所在地を管轄している税務署ごとに確定申告を行う。

正解 1

解説

  1. [適切]。減価償却費は、資産の耐用年数にわたり、それぞれの年の必要経費にしますが、取得金額が10万円未満の少額の減価償却資産については、全額をその業務の用に供した年分の必要経費(損金)とすることができます(所得税でも法人税でも同じです)。
  2. 不適切。不動産所得の損失額のうち"土地を取得するために要した借入金の利子"がある場合は、その損失を他の所得と損益通算することはできませんが、建物を取得するための借入金利息は、その損失を他の所得と損益通算することができます。
  3. 不適切。印紙税は、業務上の契約書等や領収書に貼付した場合には、個人の所得計算上の必要経費となりますし、法人の場合であれば損金となります。
  4. 不適切。所得税の確定申告書は、その個人の住所地を管轄する税務署に収入があった翌年の2/1~3/15の間に提出します。賃貸物件の所在地ではありません。
したがって適切な記述は[1]です。