保険(全9問中1問目)

No.1

保険に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
令和6年試験 問50
  1. 建物に関する損害保険の商品は、住居のみに使用している住宅物件、住居部分と店舗や事務所などの部分がある併用住宅物件、事務所、病院、旅館などに使用している一般物件などに分類され保険料が決まっているが、これは建物の用途により火災に対する危険度が異なるためである。
  2. 損害保険の保険料は、各保険会社がそれぞれ純保険料と付加保険料を計算した上で算出されるが、地震保険の保険料は、損害保険料率算出団体に関する法律に基づき運営されている損害保険料率算出機構が算出した料率(基準料率)が使用されている。
  3. 様々な事業経営と同様、賃貸不動産経営にも多くのリスクが存在し、賃貸不動産経営を行う以上はリスクを全て回避することはできず、発生した損害を補償するための一つの手段として損害保険がある。
  4. 火災保険において支払われる保険金には損害保険金と費用保険金があり、このうち費用保険金は、建物や家財の直接的な損害に対して支払われるものである。

正解 4

問題難易度
肢19.5%
肢214.2%
肢33.7%
肢472.6%

解説

  1. 適切。建物の用途に応じて火災リスクが異なるため、建物の分類(住宅物件・一般物件・工場物件・倉庫物件)に応じて保険料率が変わってきます。一般的に、居住のみに使用している住宅物件はリスクが低いので保険料が低く、事務所、病院、旅館など不特定多数の人が使用している一般物件はリスクが高いため保険料が高くなります。
  2. 適切。地震保険料の算定には、損害保険料率算出機構が算出した料率(基準料率)が使用されています。地震保険は国と保険会社が共同で運営する制度なので、保険会社により地震保険の保険料が変わることはありません。
  3. 適切。賃貸不動産経営には多くのリスクが存在します。リスクを完全に排除することはできないので、将来起こるかもしれない事故や損害に備える損害保険は、賃貸不動産経営にとって重要なリスクコントロールの手段となります。
  4. [不適切]。本肢は損害保険金の説明をしているため誤りです。火災保険において支払われる保険金には損害保険金と費用保険金があります。損害保険金は建物や家財の直接的な損害に対して支払われるもの、費用保険金は保険の対象となる建物や家財が損害を受けた際に発生する諸費用等に対して支払われるものです。
したがって不適切な記述は[4]です。