賃貸不動産経営管理士過去問題 令和5年試験 問46

問46

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 制振(制震)構造は、建物に入った地震力を吸収する制震部材(ダンパー)等を建物の骨組み等に設置することにより、振動を低減、制御する構造である。
  2. 搭状の建物では、制振(制震)構造による風揺れ対策の効果は期待できない。
  3. 免震構造は、建物に地震力が伝わりにくくするように、基礎と建物本体との間に免震ゴムなど免震装置を設け、揺れを低減する構造である。
  4. 免震構造の免震装置部分は、定期的な点検と管理が必要である。

正解 2

解説

  1. 適切。制振(制震)構造とは、地震エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収する制震部材(ダンパー)を設置することにより、地震の揺れを低減、制御する構造です。
  2. [不適切]。超高層ビルや塔状の建物では、強風で上層階が揺れることがあり風揺れと呼ばれています。制振(制震)構造は、制振ダンパーの働きで上階の風揺れを緩和させられることから、超高層の建物や搭状の建物の耐震補強方法としては有力な候補となります。
  3. 適切。免震構造は、基礎と建物本体との間に免震ゴムなど免震装置を設置して、地震の揺れが建物に直接伝わらないようにすることで、地震の揺れを低減する構造のことをいいます。
  4. 適切。免震構造の免震装置部分は、定期的な点検と維持管理が必要です。マンションやビルなどの建物の免震装置の点検は法的義務ではありませんが、定期的な点検の実施が推奨されています。
したがって不適切な記述は[2]です。