賃貸不動産経営管理士過去問題 令和4年試験 問6

問6

次の記述のうち、管理業法上、賃貸住宅管理業者が、委託者の承諾を得て行うことが可能な管理業務報告の方法として正しいものはいくつあるか。
  1. 賃貸住宅管理業者から委託者に管理業務報告書をメールで送信する方法
  2. 賃貸住宅管理業者から委託者へ管理業務報告書をCD-ROMに記録して郵送する方法
  3. 賃貸住宅管理業者が設置する委託者専用のインターネット上のページで、委託者が管理業務報告書を閲覧できるようにする方法
  4. 賃貸住宅管理業者から委託者に管理業務報告書の内容を電話で伝える方法
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ

正解 3

解説

委託者への定期報告は、管理受託契約の締結日から1年を超えない期間ごとに、報告対象期間、管理業務の実施状況、入居者からの苦情の発生状況と対応状況を記載した管理業務報告書を作成し、これを委託者に交付し、説明することによって行います。管理業務報告書も、重説や契約書の電磁的方法による提供と同様に、委託者からの承諾を得ることで、書面での交付に代えて①電子メール、②Webによる方法、③磁気ディスクやCD-ROMなどの情報記憶媒体の交付のいずれかの方法で提供することができます(管理業法規則40条)。
  1. 正しい。必要事項を記載した電子メールを送信して交付する方法は、電磁的方法の一つとして認められています。
    条文では、賃貸住宅管理業者等の使用に係る電子計算機と委託者等の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて記載事項を送信し、委託者等の使用に係る電子計算機に備えられた委託者ファイルに記録する方法と定義されています。
  2. 正しい。必要事項を記録したファイルを含む磁気ディスクやCD-ROM等の情報記録媒体を交付する方法は、電磁的方法の一つとして認められています。
    条文では、磁気ディスク等をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法と定義されています。
  3. 正しい。必要事項を記録したファイルをインターネット上のページで閲覧してもらう方法は、電磁的方法の一つとして認められています。
    条文では、賃貸住宅管理業者等の使用に係る電子計算機に備えられた委託者ファイルに記録された記載事項を電気通信回線を通じて委託者の閲覧に供する方法と定義されています。
  4. 誤り。定期報告を行うときは、管理業務報告書を作成し、委託者にこれを交付して説明する必要があります。電話で管理業務報告書の内容を伝えるだけではダメです。
したがって正しいものは「3つ」です。