賃貸借契約(全28問中10問目)

No.10

契約の成立および契約書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
令和2年試験 問13
  1. 契約は、申込みに対して相手方が承諾をしたときに成立し、明示的な承諾の意思表示がない限り成立しない。
  2. 契約書は、契約当事者の権利・義務に関する記載内容に誤りを生じさせないよう、定型的な書面とすべきである。
  3. 諾成契約とは、契約の成立に目的物の授受を要する契約であり、賃貸借契約がこれにあたる。
  4. 契約当事者は、第三者に対して、契約内容を説明しなければならないことがあり、その場合、契約書は重要である。

正解 4

解説

  1. 不適切。契約は申込みの意思表示に対し、相手方が承諾の意思表示をしたときに成立します。口頭や書面などの明示的な承諾の意思表示である必要はなく、黙示的な承諾でも成立し得ます。
  2. 不適切。契約当事者の権利・義務に関する記載内容に誤りを生じさせないことは当然ですが、定型的な書面である必要はありません。契約内容は個々に異なるので契約に適した書面とすべきです。
  3. 不適切。賃貸借契約は意思表示の合致だけで成立する諾成契約であり、目的物の授受は要しません。
  4. [適切]。契約内容を確実にする効果や、第三者に契約内容を説明する場面があるので、契約書は重要であると言えます。
したがって適切な記述は[4]です。