建物の基礎知識と維持管理(全30問中10問目)

No.10

建物の構造形式に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
令和4年試験 問12
  1. 鉄筋コンクリート造は、建設工事現場でコンクリートを打ち込むので、乾燥収縮によるひび割れは発生しにくい。
  2. ラーメン構造は、各節点において部材が剛に接合されている骨組であり、鉄筋コンクリート造の建物に数多く用いられている。
  3. CLT工法は木質系工法で、繊維方向が直交するように板を交互に張り合わせたパネルを用いて、床、壁、天井(屋根)を構成する工法である。
  4. 壁式鉄筋コンクリート造は、ラーメン構造と異なり、柱が存在しない形式で耐力壁が水平力と鉛直荷重を支える構造であり、特に低層集合住宅で使われている。

正解 1

解説

  1. [不適切]。乾燥収縮は、コンクリートが自由に収縮できる状態にあるときには発生しにくいですが、鉄筋コンクリートのように、鉄筋によってコンクリートが拘束を受け、コンクリートが自由に変更できない場合には、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすくなります。
  2. 適切。ラーメン構造は、各節点において部材が剛に接合されている骨組であり、鉄筋コンクリート造の建物に数多く用いられている構造です。
  3. 適切。CLT工法は木質系工法で、繊維方向が直交するように板を交互に張り合わせたパネルを用いる工法です。
  4. 適切。壁式鉄筋コンクリート造は、柱が存在せず、耐力壁、床スラブ、壁張りから構成される構造で、低層集合住宅で使われています。
したがって不適切な記述は[1]です。