設備の基礎知識と維持管理(全24問中4問目)

No.4

給水設備に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
令和5年試験 問47
  1. 給水圧力が高い場合などにおいて、給水管内の水流を急に締め切ったときに、水の慣性で管内に衝撃と高水圧が発生するウォーターハンマー現象は、器具の破損や漏水の原因となる。
  2. 給水管内に発生する錆による赤水や腐食障害を防止するため、給水配管には、各種の樹脂ライニング鋼管・ステンレス鋼鋼管銅管・合成樹脂管などが使用されている。
  3. クロスコネクションとは、飲料水の給水・給湯系統の配管が飲料水以外の系統の配管と接続されていることである。
  4. 直結直圧方式は、水道水をいったん受水槽に貯め、これをポンプで屋上や塔屋等に設置した高置水槽に汲み上げて給水する方式であり、給水本管の断水や停電時にも短時間ならば給水が可能である。

正解 4

解説

  1. 適切。ウォーターハンマー現象とは、給水圧力が高い場合などにおいて、給水管内の水流を急に締め切ったときに、水の慣性で管内に衝撃と異常音を発生させる現象のことです。この現象により、器具に負担がかかり破損や漏水の原因となります。
  2. 適切。給水管内に発生する錆による赤水や腐食障害防止のため、腐食しにくい給水配管を使用する必要があります。給水配管には、硬質塩ビライニング鋼管、ポリエチレン粉体ライニング鋼管、ステンレス鋼鋼管、銅管、合成樹脂管などが使用されます。
  3. 適切。クロスコネクションとは、飲料水の給水・給湯系統の配管が飲料水以外の系統の配管と接続されていることをいいます。クロスコネクション接続は、水道水の汚染や公衆衛生上の被害などのおそれがあるため、水道法で禁止されています。
  4. [不適切]。本肢は高置(高架)水槽方式の説明です。直結直圧方式は、受水槽やポンプを介さず、水道本管から分岐した給水管を通じて、各住居に直接給水する方式です。
したがって不適切な記述は[4]です。