設備の基礎知識と維持管理(全24問中6問目)

No.6

電気・ガス設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
令和4年試験 問19
  1. 高圧受電は、高圧受変電室を設置して、標準電圧6,000ボルトで受電し、大規模な建物などの照明コンセントや給排水ポンプ、空調機器などの動力設備で使用する電気を供給する方式である。
  2. 単相2線式は、電圧線と中性線の2本の線を利用する方式であり、200ボルトの電力が必要となる家電製品等を使用することができる。
  3. プロパンガスのガス警報器は、床面の上方30cm以内の壁などに設置して、ガス漏れを検知して確実に鳴動する必要がある。
  4. 近年、ガス設備の配管材料として、屋外埋設管にポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管、屋内配管に塩化ビニル被覆鋼管が多く使われている。

正解 2

解説

  1. 適切。高圧受電は、標準電圧6,000ボルトで受電し、敷地内の高圧受変電設備で100ボルトや200ボルトに変圧した電気を施設内に供給する方式で、工場や大規模な建物の設備を動かすために使われます。
    一方、低圧受電は、電力会社のトランスで標準電圧100ボルト/200ボルトに変圧した電気を受電する方式で、住戸やアパート、事務所などで小型機器で使用する場合に使われます。
  2. [不適切]。単相2線式は、電圧線1本と中性線1本で構成され、100ボルトの電圧しか提供することができないので誤りです。
    記述は単相3線式の説明です。電圧線2本と中性線1本で構成され、電圧線2本を利用すると200ボルト、電圧線と中性線を利用すると100ボルトの電圧になります。
  3. 適切。プロパンガスは空気よりも重いため、ガス警報器は床面に近い高さに設置する必要があります。一方、都市ガスは一部を除き空気よりも軽いため、ガス警報器は天井面に近い高さに設置する必要があります。
  4. 適切。かつては鋳鉄管や炭素鉄鋼管(白ガス管)が用いられていましたが、近年は、屋外埋設管にはより耐久性が高く、地震に強いポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管が、屋内配管には防食性に優れた塩化ビニル被覆鋼管が多く使われるようになっています。
したがって不適切な記述は[2]です。