賃貸不動産経営管理士過去問題 平成30年試験 問27

問27

賃貸管理における緊急時の対応として最も適切なものはどれか。なお、当該賃貸物件について管理業者以外に管理を委託されている者は存在しないものとする。
  1. 管理員が置かれてない建物では、自動火災報知器の発報や借主からの通報で火災の発生を感知後、通報を受けた者は直ちに現場へ駆けつけ、火災を確認し借主等の避難誘導を行った後に消防署へ通報しなければならない。
  2. 地震発生時、管理員が置かれていない建物では、震災後できるだけ早く賃貸物件を訪れて被害状況を把握し、復旧や後片付けを行う。
  3. 上階がある居室の天井からの漏水の発生を入居者から知らされた場合、管理員が置かれている建物であっても、「急いで上階に行き、下階に水が漏っている旨を告げて下さい。」と入居者に伝え、修理業者と共に現場へ行く。
  4. 空き巣被害が発生した後は、警察の巡回も厳しくなり、しばらくは犯人も警戒するので、掲示板等に空き巣被害が発生した旨の掲示さえすれば、管理業者の対応として足りる。

正解 2

解説

  1. 不適切。火災が発生した場合は、まず消防署に連絡をすべきです。管理業者が現場に駆け付けている間に被害は拡大し、あるいは現場に近寄ることができなくなるケースもあります。
  2. [適切]。火災と同様に地震発生直後に駆け付ける必要はありませんが、震災後の早い時期に現場を確認することが望ましいです。
  3. 不適切。管理員がいる場合は、修理に関して管理員に任せるべきです。なお、上階への通知は入居者にその場でお願いし、あわせて管理業者から管理員にも連絡すべきです。
  4. 不適切。空き巣被害は近隣で繰り返される傾向があるので、掲示だけでは足りず、防犯カメラ、防犯ミラー、照明の設置などの対策を検討すべきです。
したがって適切な記述は[2]です。