賃貸不動産経営管理士 令和2年試験 問50

問50

不動産証券化と管理業者の役割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 不動産証券化とは、不動産の権利を証券に結びつけることを前提にして、不動産投資と不動産事業の管理運営をマネジメントする仕組みである。
  2. 不動産証券化において、プロパティマネージャーは投資一任の業務や投資法人の資産運用業務など投資運用を行うので、投資運用業の登録が必要である。
  3. 不動産証券化においてプロパティマネージャーの行う調査・提案業務は、投資家が多数であり、そのメンバーは常に入れ替わる可能性があるため、不特定の相手方に対する論理的な説得力が必要である。
  4. 中・長期的な改修・修繕の計画を策定し、実施する業務であるコンストラクションマネジメントは、プロパティマネジメント業務においても、取り入れられつつある。

正解 2

問題難易度
肢13.8%
肢278.5%
肢39.7%
肢48.0%

解説

  1. 適切。不動産証券化とは、不動産そのものを売買するのではなく、不動産から得られる利益を受け取る権利を証券として投資家に販売する仕組みのことです。不動産証券化においては、建物の維持管理や入居者の募集、賃料の回収などを適切に行い、不動産の価値や収益を維持・向上させることで、投資家へ安定した利益を還元することが管理業者の重要な役割となります。
  2. [不適切]。アセットマネージャーは、投資一任の業務や投資法人の資産運用業務など投資運用を行う立場にあり、こうした業務を行うには、原則として金融商品取引法(金商法)に基づく「投資運用業」の登録が必要となります。一方、プロパティマネージャーは、不動産そのものの管理を担当する立場であり、投資判断や資産運用の意思決定は行わないため、投資運用業の登録は必要ありません。
  3. 適切。不動産証券化では、不動産の所有者は1人ではなく、多くの投資家が出資する形になることが通常です。このため、一般的な賃貸物件とは異なり、特定のオーナーの考え方や人間関係に頼って説明することができません。不特定多数の投資家から納得を得られるように、収益性の向上やリスクの低減といった客観的なデータや根拠に基づいて説明する力が要求されます。
  4. 適切。コンストラクションマネジメントとは、建設プロジェクトを計画どおりに進めるため、発注者の立場で工事全体を管理し、品質・費用・工期などを総合的に調整する手法です。設計会社・施工会社・設備会社など多くの組織が関わる中・長期的な改修・修繕を適切に管理するため、プロパティマネジメント業務においても「コンス卜ラクションマネジメント」の考え方が取り入れることがあります。
したがって不適切な記述は[2]です。