賃貸不動産経営管理士過去問題 令和7年試験 問36

問36

「2017年改訂版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」(一般財団法人日本建築防災協会)に基づく耐震診断に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
  1. 耐震診断の大きな流れは、建物調査、構造耐震指標の算定、耐震性能の判定の順となる。
  2. 耐震診断には、第1次診断法、第2次診断法、第3次診断法がある。
  3. 第1次診断法では、比較的壁の少ない建物では耐力が過大評価される。
  4. 耐震診断の結果、補強が必要と診断された場合には、補強計画を立案する。

正解 3

問題難易度
肢18.6%
肢26.2%
肢381.4%
肢43.8%

解説

  1. 適切。耐震診断は、まず木造・非木造などの構造や目的に適した診断方法を調べる建物調査を行い、その次にIs値などの耐震診断を行うための構造耐震指標を算定します。その後、算定結果や現地調査その他の条件を複合的に考慮して診断結果を整理したうえで耐震性能の判定を行うという手順で行われます。
  2. 適切。耐震診断には、第1次診断法、第2次診断法、第3次診断法があります。
    第1次診断法
    比較的耐震壁が多く配された建築物の耐震性能を簡略的に評価することを目的とした簡易的な診断法。対象建物の柱・壁の断面積から構造耐震指標を評価する
    第2次診断法
    梁よりも、柱、壁などの鉛直部材の破壊が先行する建築物の耐震性能を簡略的に評価することを目的とした診断法。対象建物の柱・壁の断面積に加え、鉄筋の影響も考慮し、構造耐震指標を評価する
    第3次診断法
    柱、壁よりも、梁の破壊や壁の回転による建物の崩壊が想定される建築物の耐震性能を簡略的に評価することを目的とした診断法。対象建物の柱・壁(断面積・鉄筋)に加えて、梁の影響を考慮し、構造耐震指標を評価する
  3. [不適切]。過大ではありません。第1次診断法は、図面情報を基に各階の柱と壁の断面積及びその階が支えている重量から構造耐震指標を算定します。壁の少ない建物では耐力が過小評価されるため、壁式RC造などの壁の多い建物に適した診断法です。
  4. 適切。耐震診断の総合評価によって、ISがIS0未満であり、耐震化補強が必要とされた場合には、建物の安全性を確保するため建物所有者の希望を聞きながら補強計画を立案します。
したがって不適切な記述は[3]です。