賃貸不動産経営管理士過去問題 令和元年試験 問6

問6

賃貸住宅管理業者登録制度において、賃貸住宅管理業者が遵守すべき事項に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 賃貸住宅管理業者は、管理受託契約において定めがあれば管理事務の再委託を行うことができるが、基幹事務については一括して再委託することはできない。
  2. 賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、貸主に対し、借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を、賃貸住宅管理業者登録規程に規定する実務経験者等をして、説明させなければならない。
  3. 賃貸住宅管理業者は、その業務について、事務所ごとに帳簿を作成し、管理受託契約及び転貸に係る賃貸借契約を締結する度に、当該契約を締結した事実及び当該契約の概要を記載する必要がある。
  4. 賃貸住宅を転貸する賃貸住宅管理業者(サブリース業者)は、転借人(入居者)から賃貸借契約に定めのない金銭を受領したときは、賃貸人に対し、その旨を通知しなければならない。
  1. ア、イ
  2. ア、ウ
  3. イ、エ
  4. ウ、エ

正解 2

解説

  1. 正しい。登録制度における管理事務とは、基幹事務のうち最低1つを含むものを指しますが、管理受託契約に「管理事務の再委託に関する条項」を定めた場合、管理事務を他の者に再委託する事ができます。ただし、基幹事務についてはそもそも賃貸住宅管理業者が責任をもって行う業務であるため、基幹業務を一括再委託をすることは禁止されています。
  2. 誤り。「借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項」は、サブリース契約では重要事項として貸主への説明が必要ですが、管理受託契約では重要事項説明の内容とはなっていません。
  3. 正しい。帳簿は事務所ごとに作成し、賃貸借契約の締結があった度に当該契約の概要を記載する必要があります。解釈運用の考え方では記載すべき項目の例として、以下の6点が挙げられています。
    1. 管理受託契約を締結した年月日
    2. 管理受託契約を締結した賃貸人の氏名
    3. 対象となる賃貸住宅の所在地及び賃貸住宅の部分に関する事項
    4. 受託した管理事務(基幹事務)の内容
    5. 対象となる賃貸住宅における入居状況
    6. 管理事務に係る管理報酬の額
    本店や特定の支店での一括の帳簿作成や、週ごとや月ごとなどのように一定期間分をまとめて記載することはできないので注意しましょう。
  4. 誤り。管理受託契約では、賃貸住宅管理業者が賃借人から賃貸借契約に定めのない金銭を受領したときは、賃貸人に対しその旨を通知しなければならない規定があります(準則15条)。これは委任契約の受託者の立場で金銭を受け取るからです。サブリース契約の場合、貸主の立場で転借人から金銭を受け取るので、原貸主への通知義務はありません(準則Q&A)。
したがって正しいものの組合せは「ア、ウ」です。