賃貸不動産経営管理士過去問題 令和6年試験 問15

問15

建物内の結露に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 結露とは、建物の内外や建物内において隣接する上下・左右の部屋等の温湿度差によって壁・床・天井・窓等の表面に水滴がつく現象である。
  2. 結露は、浴室の使用、洗濯物の室内干し、又は水蒸気を発生させる暖房器具等の使用によって、空気中の水蒸気が多くなると発生しやすい。
  3. 壁の内部の空気の温度が、その空気中の水蒸気の量に応じた露点温度を上回った場合に、壁の内部で結露が発生する。
  4. 窓ガラスや壁・床の表面に結露する表面結露は、室内の過度の加湿を避け、適度な換気を行うなどすることで抑制できる。

正解 3

問題難易度
肢115.8%
肢26.8%
肢371.3%
肢46.1%

解説

  1. 適切。結露とは、暖かい空気中の水分が、冷たい壁・床・天井・窓等に触れて水滴になる現象です。内外の温度差が大きいほど、結露は起こりやすくなります。冬に窓ガラスが曇るのも結露の一種です。
  2. 適切。結露は、室内の空気に含まれる水蒸気が多いほど発生しやすくなります。浴室を使用したり、洗濯物を室内に干したりすると空気中に水蒸気が多くなるので、結露が発生しやすくなります。また、石油・ガスファンヒーターなどの水蒸気を発生させる暖房器具等の使用も、結露を誘因する事象と言えます。
  3. [不適切]。結露は、室内の温度が露点温度を下回った場合に発生します。
    露点温度とは、空気中の水蒸気量と飽和水蒸気量(空気中に保持可能な水蒸気の質量)が等しくなる温度です。空気は温かいほうが多くの水蒸気を保持できる性質があるので、冷えると保持できる水蒸気の量が減ります。温度の低下により空気中に保持できなくなった水蒸気が水滴となる現象が結露です。
  4. 適切。窓ガラスや壁・床などの室内の結露を防ぐには室内を乾燥させることが効果的です。加湿器の使用を避け、窓を開ける、換気扇を回すなどの適度な換気を行うことで室内の湿度を下げ、結露を抑制することができます。
したがって不適切な記述は[3]です。