賃貸不動産経営管理士過去問題 令和6年試験 問46
問46
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 木造在来工法は、建物重量が軽く、設計の自由度が高く、施工しやすいが、鉄骨鉄筋コンクリート造と比べて防火・耐火性能に劣る。
- 木造ツーバイフォー工法(枠組壁工法)は、構造安全耐力及び居住性能において優れているが、気密性が高いため、建物内部に湿気がたまりやすい。
- 鉄骨造は、比較的軽量であるため高層建物に採用されることが多いが、耐火被覆が必要である。
- CFT造は、現場での鉄筋工事や型枠工事が不要となり、省力化工法となっているが、強度が低く、柱間隔や階高を大きく確保することが難しい。
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正解 4
問題難易度
肢12.9%
肢214.0%
肢326.0%
肢457.1%
肢214.0%
肢326.0%
肢457.1%
分野
科目:4 - 建物・設備細目:2 - 建物の基礎知識と維持管理
解説
- 適切。木造在来工法は、軽量で施工が容易であり、設計の自由度が高い点が特徴です。しかし、鉄骨鉄筋コンクリート造(RC造)に比べて、防火や耐火性能において劣る部分があります。賃貸住宅において、木造在来工法はアパートの建築、鉄骨鉄筋コンクリート造はマンションタイプの建築によく採用されます。
- 適切。木造ツーバイフォー工法(枠組壁工法)は、耐力壁と剛床を強固に一体化した箱型構造であり、壁や床(面材)で建物を支える工法です。高い耐震性・耐火性・断熱性・防音性を持つなど構造安全耐力及び居住性能において優れていますが、気密性が高いため、建物内部に湿気がたまりやすいというデメリットがあります。
- 適切。鉄骨造はRC造やSRC造と比べると軽量であるため、大空間の建築や高層建物に採用されることが多いです。鉄骨は熱に弱い(300℃~500℃で強度低下する)ため、火災に備えて耐火被膜を施すことが必要です。
- [不適切]。CFT造は強度が高いため、他の構造よりも柱間隔や階高を大きくできます。
CFT造(コンクリート充填鋼管構造)は、円形又は角形鋼管の内部にコンクリートを充填したものを柱に使用する構造形式です。鋼管とコンクリートの特性の相乗効果により、優れた強度、剛性、変形性能を有し、さらに鉄筋や型枠を使わないことで作業の効率化が可能になります。CFT造は、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)に次ぐ第4の構造方法として注目されています。
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