賃貸不動産経営管理士過去問題 令和7年試験 問33

問33

賃貸住宅における原状回復に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
  1. 原状回復ガイドラインによれば、継続して使用可能な賃貸住宅の設備であっても、経過年数を超えたものについては、賃借人が故意に破損し、使用不能とした場合でも、賃借人は原状回復費用を負担する必要はないとされている。
  2. 原状回復費用の賃借人の負担について、原状回復ガイドラインの内容と異なる特約を定めても無効である。
  3. 原告が原状回復に係る少額訴訟の訴えを提起した場合、被告は訴訟を通常の手続に移行させることはできない。
  4. 原状回復に係る少額訴訟においては、反訴を提起することはできない。

正解 4

問題難易度
肢14.9%
肢27.1%
肢319.8%
肢468.2%

解説

  1. 不適切。経過年数を超えている設備等であっても、引き続き賃貸住宅の設備として使用できる場合があります。このような設備等について、賃借人が故意又は過失によって破損させ、使用できない状態にした場合には、当該設備等を賃貸住宅の設備として本来の機能を有していた状態に回復させるための費用を、賃借人が負担することがあります。
  2. 不適切。原状回復ガイドラインは、あくまで負担割合等についての一般的な基準を示したものであり、法的な拘束力はありません。したがって、その内容が公序良俗や消費者契約法に反しない限り、賃借人との間でガイドラインと異なる負担内容を約定すること自体は可能です。
  3. 不適切。少額訴訟の被告は、最初の口頭弁論期日で弁論する前に申述することにより、通常訴訟に移行させることができます(民訴法373条1項)。原告に選択権があるように、被告にも少額訴訟と通常訴訟の選択権を与える必要があるためです。
  4. [適切]。少額訴訟では、原則として1回の口頭弁論期日で審理が完了するため、反訴を提起することはできません(民訴法369条)。反訴とは、同じ裁判手続の中で、被告が原告に対して新たな訴えを提起し、併合審判を求める制度です。
したがって適切な記述は[4]です。