賃貸不動産経営管理士過去問題 令和7年試験 問34
問34
土地、建物等に係る損害賠償責任に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その工作物の占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、その工作物の所有者が損害賠償の責任を負う。
- 建物の管理を行う賃貸住宅管理業者は、建物の安全確保について事実上の支配をなしうる場合、占有者として工作物責任を負うことがある。
- 竹木の栽植又は支持に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その所有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、その所有者は損害賠償の責任を負うことはない。
- エスカレーターの引渡し時点において欠陥がある場合、不動産に付合して独立した製造物でなくなったとしても、当該エスカレーターは製造物責任法の製造物責任の対象となり得る。
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正解 3
問題難易度
肢18.7%
肢22.2%
肢381.5%
肢47.6%
肢22.2%
肢381.5%
肢47.6%
分野
科目:2 - 賃貸管理の実務細目:3 - 建物管理の実務
解説
- 正しい。土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負います。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければなりません(民法717条)。
- 正しい。占有とは、物を実質的に支配することであり、工作物責任においては瑕疵を修補して損害を防止する立場にあった人が占有者となります。このため、建物の管理を行う賃貸住宅管理業者は、建物の安全確保について事実上の支配をなしうる場合は占有者とみなされ、土地工作物責任を負うことがあります(東京地判昭55.4.25)。
- [誤り]。竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合の賠償責任も、土地の工作物責任と同様に取り扱われます(民法717条2項)。工作物責任の一次的責任は占有者にありますが、占有者が損害発生の防止に必要な注意をした場合は、その責任は所有者に移ります。所有者の責任は無過失責任なので、必要な注意をしたときでも責任を免れません(民法717条1項)。
- 正しい。製造物責任法は、動産が対象であり、不動産は対象とされていません。しかし、エスカレーターが不動産に符合して独立した動産でなくなったとしても、エレベーターは製造物責任の対象となり得ます(東京高判平26.1.29)。
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