賃貸不動産経営管理士過去問題 令和7年試験 問40

問40

賃貸住宅の登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 賃貸住宅の引渡しを受けて居住している賃借人は、賃借権の登記をしていなくても、当該賃貸住宅を購入した者に対し、自らの賃借権の存在を主張することができる。
  2. 賃貸住宅の所有権者として登記されていた者が、実際はその所有権を有していなかった場合でも、登記を信頼してその者から当該賃貸住宅を購入した者は、その所有権を有効に取得する。
  3. 賃貸住宅の所有権者として登記されている者が、実際はその所有権を有していなかった場合でも、その者が所有権者であるものと推定される。
  4. 相続財産である賃貸住宅の所有権が未登記であった場合には、相続人が、その所有権の保存登記をすることができる。

正解 2

問題難易度
肢114.8%
肢257.6%
肢317.7%
肢49.9%

解説

  1. 正しい。建物賃貸借では、賃借権の登記をしていなくても、建物の引渡しを受けていれば対抗要件を有します(借地借家法31条)。このため、賃貸住宅に居住している賃借人は、当該賃貸住宅を購入した者(新オーナー)に対しても、自らの賃借権を主張することができます。
  2. [誤り]。日本の不動産登記には、対抗力はありますが公信力はありません。このため、登記記録を信用して取引した場合であっても、原則として法的保護を受けることはできません。登記内容を信用して、実際には所有権を有しない者から賃貸住宅を購入した者は、その所有権を有効に取得することはできません。
  3. 正しい。登記簿に所有者として記載されている者は、特段の事情がない限り、その不動産の所有権を有しているものと推定されます。法律上の「推定」とは『反証が示されない限り真実として取り扱う』ことを指すので、実際の所有関係と一致しない場合であっても、登記が存続している限り有効に働きます。
  4. 正しい。所有権の保存登記を申請できるのは、次に掲げる者に限られます(不登法74条1項)。
    1. 表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
    2. 所有権を有することが確定判決によって確認された者
    3. 収用によって所有権を取得した者
    4. 区分所有建物において、表題部所有者から所有権を取得した者
    表題部所有者の相続人は、表題部所有者に代わって保存登記を行うことができます。相続により当該地位を承継した者として、表題部所有者と同一とみなすことができるためです。
したがって誤っている記述は[2]です。